保育士の転職は簡単?絶対後悔しないための3つの重要なルール

私の転職体験談と後悔しないためにすべき事

読者様から寄せられた保育の体験談記事を掲載しています。

5年くらい前、新卒でとある企業運営の保育園オープニングスタッフとして入社したのが、私の保育士としてのキャリアスタートでした。

今回は「その保育園での事」や、「転職した時のエピソード」「転職後に変わったこと」を書いてみたいと思います。

そして後半には、実体験から分かった「後悔しないための3つのルール」をご紹介しております。

転職を検討中の保育士さんに役立つ情報だと思うので、ぜひ最後までご覧ください!

もくじ

私の保育園転職エピソード

はじめに、私の転職エピソードを書いてみます。

転職のきっかけ

入社当時は希望に満ち溢れていた保育士生活。

しかし、現実は理想とかけはなれた仕事の多さ・忙しさで苦しみました。

「自分が求めていた保育像とは違うなぁ…」と思いつつも、初めての保育の仕事だったこともあり、

わたし

これが当たり前なんだ。

保育士はこういう仕事なんだ..。

と思いながら3年間勤めました。

しかし、さすがに限界を感じていた頃、結婚が決まった事が人生の転機となりました。

「もしかしたら、うちの保育園は異常なのかも」
そう思うのと同時に、他の保育園への興味もあり転職を決意しました。

転職活動のこと

右も左も分からない私にとってハローワークでの転職活動は少々ハードルが高く感じました。

そこで、まずはスマホ1台でできることを、と思いネットで評判の良い転職サイトを活用してみることに決めました。

登録後は担当の方と電話でやり取りができるので、まずは自分の要求を明確に伝えてみました。

  1. 自分の保育、価値観と合った保育をしたい
  2. 仕事もプライベートも充実させたい
  3. お給料がもう少し上がって欲しい

などなど、今思い返してもかなりアバウトで甘い考えばかり

しかし担当の方は親身に話を聞いてくださり、自分の思いにマッチした様々な保育園を教えて下さいました。

たくさんの求人情報をご紹介していただく中で、特にとある「社会福祉法人(保育園)」の待遇や企業方針が気に入ったため、そこへ転職することにしました。

転職活動の期間は2ヶ月ほどだったかと思います。

転職後の社会福祉法人でのこと

転職の前後で待遇や心境がどのように変わったか書いてみます。

まず嬉しかったのは、転職前の園より給料は4万ほど上がりボーナスが出るようになった事です。

そして、家から30分くらいの近い所を選んだので、家事も以前より時間的余裕ができました。

比較表です↓

月収年間ボーナス職場の近さ
転職前(秘密)なし1時間
(自転車)
転職後(秘密)+4万円あり30分
(自転車)

また、精神的な負担も大きく改善しました。

保育も自分が思い描いていたことをほかの先生方も求めておりとても働きやすい職場でした。

また、前の職場では学べなかったことも沢山教えてくださったので、スキルアップにもなりました。

園長先生の対応も良く、一人一人のことを考えてくださる方で安心しました。

転職で後悔しないための3つのルール

私の転職活動を通して思ったことを、「転職で後悔しないためのルール」として3つにまとめてみました。

ぜひご参照くださいませ。

ルール1 保育業界に精通した転職エージェントを利用する

「ハローワーク」を筆頭に、転職者が求人を探す際に利用できるサービスは数多くあります。

そのほぼ全てが無料で利用できるため、「どのサービスを利用するのが正解なのだろう」と悩む方も多いでしょう。

ここで、ルールの1つ目をご紹介します。

これから保育業界で転職を探すのであれば、絶対に転職エージェント(または求人サイト)を使うべき、ということ。

なぜハローワークだけでは不十分なのか

既にハローワークで就職先を探している方もいらっしゃると思います。

ハローワークを活用することに、何か問題があるわけではありません。

しかし、利用に際してはハローワークの職員は「保育業界」の素人だ、という事を肝に銘じておくべきです。

あなたが何らかの保育関連の資格保有者で、熟練したスキルを持っていたとしても、スキルを正しく理解し、その上で適した職場を紹介してくれるとは限りません。

雑多に集められた募集中リストをあなたに提示し、「どれにしますか?」と言うだけです。

※または「自分で選んでください」といって求人探しに一切関与しない場合も多いです。

自分でしっかりとキャリアアッププランを検討し、求人を合理的に比較できるのであれば問題なしです。

そうではなく、求人探しや、施設の情報リサーチ、転職活動のサポートを期待するのであればハローワークは効率が悪いです。

最も効率よく、かつあなたのスキルに基づいた職場を選ぶのであれば転職エージェントをうまく利用する事が重要です。

「保育業界」に精通した転職エージェントであれば、

顔アイコン

将来的には管理職を目指したいのですが、どのようなキャリアパスがありますか?どんな資格を持っていれば?どのような運営母体の保育園を選ぶべきですか?

このような質問にも的確に答えてくれます。

転職エージェントに加えて、ハローワークを活用するのは、お互いが補い合うような形になるので有効だと思います。


ささき
(管理人)

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ルール2 面接前に施設を見学する

これは特に、初めて保育業界に転職する方にぜひ留めておいてほしいルールです。

面接する前に1件施設見学して下さい。

ボランティアでも構いません。

見学する事で、実際の施設の業務、現場を知ることが出来ます。

施設によって業務方法、いわゆる「やり方」は違いますよね。

就職したらその施設のやり方に自分を合わせなければいけません。

何も情報を得ないで就職すると、1か月で様々な理由により「後悔した、失敗した」といえるような気分を味わいかねません。

  1. 仲間を知る
  2. 現場を知る
  3. 己を知る

この三拍子が重要です。

自分が働きたい施設を絞り込んだら、次のステップとして「施設見学」をぜひ行う事をオススメします。

色々な保育施設


保育業界には多様な保育施設があり、それぞれに特徴や受け入れ条件、運営母体の違いがあります。

代表的な施設としては、以下のようなものがあります。

  • 認定こども園
  • 幼稚園
  • 家庭的保育事業
  • 小規模保育事業
  • 居宅訪問型保育事業
  • 事業所内保育事業
  • 放課後児童健全育成事業
  • 一時預かり事業
  • 小規模住居型児童養育事業
  • 障害児通所支援事業
  • 一時保護施設

認可保育園:国の保育所設置基準を見たした保育施設

認可外保育園:補助金を受けていない保育施設

他にもまだまだあります。

ルール3 年収、給料にこだわるならスキルアップしてから

最後のルールは、特に「年収、給料」にこだわる人が重視しなければいけないルールです。

スキルがなければ採用側が「即戦力ではない」と判断し、給料は最低金額からスタートとなります。

では、どのようなスキルを身に着けておくべきなのでしょうか?

私は、以下3つのスキルが特に現場で活躍する「実践的なスキル」だと思っています。

この3つのスキルをまず身につけた上で、そのスキルを面接や書類、研修期間での実技でアピールしていきましょう

そうすれば「この人だったら少し多めのお給料で良いだろう」と判断してもらえるはずです。

スキル1.子どもの気持ちに寄り添える心

転職前にしっかり身につけるべき保育士のスキル。

一つ目は、「子どもの気持ちに寄り添える心」だと思います。

これは新人の方・熟練の方、経験年数に関係なく、1番大切なこと だと思います。

いくら経験豊富な方でも、「私は何でもわかってるし、何でもできるから。」と天狗になっていては、いい保育はできません。

今、目の前にいる子どもが①どんなことを感じ、②どんなことに興味を持っているのか、その子の心にどれだけ寄り添えるかどうかが重要だと思います。

子どもは正確に自分の気持ちを表現して伝えるのが難しいので、子どもを安心させてあげるためにも、先生の方から積極的に歩み寄って、本当の気持ちを引き出してあげる必要があるからです。

何も分からない新人の方でも、この心があれば、必ずいい保育者になれると、私は思います。

実技などは、経験を重ねたり、努力をしたりすれば身についていきますが、この心は、意識して持ち続けなければ薄れていきます。

子どもから信頼されるということは即ち、園長や保護者の方からも信頼される、頼れる保育者になれると言うことです。

スキル2.ピアノや紙芝居などの実技

二つ目は、ピアノや紙芝居などの実技です。

先程、心が大事!と書いたばかりですが…もちろん、 実技もとても大切です。

ピアノや紙芝居などの情緒教育は子どもの成長にとってとても重要で、同時に子どもの心をつかむことに役立つツールでもあります。

実技が苦手という方もいらっしゃると思いますが、最初は誰もがへたっぴです。

とにかく、日々の積み重ねが大切だと思います。

スキル3.年齢に合った成長過程 を知る

心、技能ときましたが、3つ目は「知識」の重要性について書いてみます。

「年齢に合った成長過程を知り、その対応を身につける」ことは重要な事です。

保育者は0〜6歳までの子どもの成長を見守り、手助けをしますが、 この6年間は、子どもにとってとても大きな成長が見られる時期ですし、それ故に年齢によって、その時々で必要とされる保育に違いがあるのです。

年齢に合った対応を事前に知識としてしっかり学んておかなければ「正しい」対処方法は身に付きません。

まずは教科書に載っているような内容を踏まえる事が重要。

基礎がしっかりしていれば、実際に子ども接して理解を深めたり、毎日の生活の中でプラスαの対応力が自然と身に付き、イレギュラーなケースにも適切な対応ができるように成長していくことができます。

もう一つ重要なポイント

お給料や年収にこだわるなら、もう一つ重要なポイントを押さえておいた方が良いでしょう。

それは公立の幼稚園の方がお給料が良いということ。

公立ということは公務員になるということですし、雇用が安定することは言うまでもありませんが..

役所勤務の方達と給料的には変わらないので(男女の差もありません)私立に比べるとかなりいいと思います。

また、私立は有給休暇が取りにくいのに対し、市にもよりますが、大抵の公立保育園では有給取得が保証されていますし、産育休もきちんと取れたり、保育士を目指すのに公務員が人気があるのは頷けますね。

保育士の平均収入


内閣府や厚生労働省など公的機関の資料から、保育所の保育士さんの平均収入をご紹介します。

公立の保育所

職種公立
 常勤非常勤
施設長632,982円
推定年収:7,595,784円
主任保育士561,725円
推定年収:6,740,700円
257,531円
推定年収:3,090,372円
保育士303,113円
推定年収:3,637,356円
162,859円
推定年収:1,954,308円
保育補助者
(資格を有していない者)
148,720円
推定年収:1,784,640円
149,238円
推定年収:1,790,856円

私立の保育所

職種私立
 常勤非常勤
施設長565,895円
推定年収:6,790,740円
536,146円
推定年収:6,433,752円
主任保育士422,966円
推定年収:5,075,592円
344,103円
推定年収:4,129,236円
保育士301,823円
推定年収:3,621,876円
187,816円
推定年収:2,253,792円
保育補助者
(資格を有していない者)
223,584円
推定年収:2,683,008円
168,561円
推定年収:1,998,732円

※地域によって差があります
参考:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果

保育の転職体験を通して思ったこと

転職と言うと少しマイナスに捉えることが多いかと思います。

私も「転職したらどんどん環境が悪くなる」と思っていました。

でも、調べると保育業界って結構離職率も高いし、転職する人は他業種に比べると多いんですよね。

常勤の保育士の離職率


保育士さんの離職率の参考データをご紹介します。

常勤保育士320,196人
離職者32,823人
離職率10.3%

引用元:「保育士等確保対策検討会」の第3回会議の公開資料である「保育士等における現状」のレポート

やはり「給料に不満がある」という理由で転職する人が多いようですね。

結構みんなカジュアルに転職してます。

それに、転職で後悔する人の多くは「情報不足」。

エージェントなどを活用し、転職先を「質と量」を重視して選べば、「転職してよかった~!」と思えるような職場に出会えるはずです。

これから転職活動なさる方、お仕事の中大変かと思いますが自分のためにも今後のためにも頑張り時だと思います!

是非頑張ってくださいね!